イーサネットとは?

こんにちは。

今回は、

「イーサネット」

について詳しく解説していきたいと思います。

今回の記事では、あなたのこんな疑問を解消していきます。

こんな疑問を解消!
  • バス型、スター型って覚えないといけないの?
  • 100Base-TX、1000Base-Tってどういう意味?
  • MACアドレスはなにに使うの?
  • イーサネットフレームってどういう構造なの?

 

それでは一緒に学んでいきましょう。

1.イーサネットとは?

イーサネットとは、現在最も広く利用されている、LANの規格です。
LANの規格には、トークンリング、PPPなどがありましたが、現在ではイーサネットが主流となりました。
そのため、イーサネットを学習すれば十分です。

 

イーサネットの歴史について少しお話したいと思います。

「おいおい、歴史なんてどうでもいいって言ってなかったか!?」

と思うかもしれませんが、歴史を少し話さないと説明できないので、少し話させてください。

 

イーサネットは、もともとはアメリカの企業(Xerox社)が開発した通信方式で、

「ネットワーク空間で情報を伝える媒体になるもの」

という願いを込めて、「Ether(エーテル)」になぞらえて、「Ethernet(イーサネット)」と名付けたと言われています。

[aside]エーテルとは

アインシュタインの光量子仮説が提唱される以前は、宇宙空間はエーテルと呼ばれる物質で満たされており、エーテルが光を伝えていると考えられていた。

[/aside]

のちに、DEX社とIntel社も開発に加わり、イーサネットの仕様をまとめました。
そして、この3社の頭文字をとって

DIXイーサネット

と呼ばれるようになりました。

Ethernet II

と呼ばれることもあります。
このブログでは「DIXイーサネット」と呼ぶことにします。

同時期に、LANの標準化を行うIEEE(米国電気電子学会)では、イーサネットのプロジェクトが発足し、イーサネットに関する仕様を決める委員会は「IEEE802.3委員会」と呼ばれるようになりました。イーサネットはこの委員会で標準化されています。

この委員会で標準化されたものは、「DIXイーサネット」と区別するために、「IEEE802.3イーサネット」と呼ぶことがあります。

しかし、TCP/IPで採用してるのは「DIXイーサネット」の方です。

インターネットにも使われているTCP/IPが、LANの規格で「DIXイーサネット」を採用しているなら、そちらを学ぶべきです。
時間や興味がある方は「IEEE802.3イーサネット」を勉強してみてください。

この記事では「DIXイーサネット」に焦点を当てて説明していきます。

ここら辺の歴史を細かく書いてある本がありますが、大切なのは

「イーサネットには2種類ある」

「TCP/IPで使われているのはDIXイーサネットである」

ということです。

歴史を覚える必要はありません。説明しといてなんですが。

ただし、あくまで規格を定めているのはIEEE802.3委員会ですので、時折、IEEE802.3委員会が定めた規格が出てきます。
そこは、素直に従いましょう。しょうがないです。

2.イーサネットの接続形態

イーサネットの接続形態について説明する前に、「ネットワークトポロジ」について説明したいと思います。

2-1.ネットワークトポロジ

トポロジとは、「接続形態」のことです。
なので、ネットワークトポロジとは、「ネットワーク接続形態」ということになります。

つまり、

「ネットワークがどういう形で接続されているか」

ということです。

ネットワークの接続の形、ネットワークトポロジには主に4つの種類があります。

  1. バス型
  2. スター型
  3. リング型
  4. メッシュ型

です。

それでは一つずつ解説していきます。

2-1-1.バス型

バス型とは、「バス」と呼ばれる一本のケーブルにノードを接続する形態のことです。

[aside]ノードとは

ノード(node)とは、「結び目」「節」という意味の英単語。

コンピュータネットワークは、機器を点、ケーブルを線として、点と線で表すことができる。
点となる機器を結び目に見立てて、ノードと呼ぶ。
ルータなどのネットワーク機器、コンピュータがノードにあたる。

[/aside]

バス型は、ノードが繋がれているケーブルが断線したら終わりです。The ENDです。

なので現在、物理的にこの形態をとることはありません。しかし、論理的にみるとこの形態であることはあります。

「まあこんなものなのか。」と思っていただければ結構です。

2-1-2.スター型

スター型とは、一つの集線装置を中心に、ノードがケーブルで接続されている形態のことです。

バス型では、バスと呼ばれるケーブルが断線などを起こしたら、接続されているノード全ては影響が出てしまいました。

しかし、スター型は集線装置とノードがそれぞれケーブルで接続されていますので、ケーブルによる断線で影響を受けるは一台のみです。

そのため、スター型は扱いやすく、現在のLANの接続形態として広く用いられています。

イーサネットはスター型をとります。

下の図ではネットワーク機器のポートを無視してノードが接続されていますが気にしないでください。
無理やり星型に見せるためです。

2-1-3.リング型

リング型は、隣り合うノード同士をリング状に接続した形態のことです。

リング内の信号の方向は一方向です。そのため、各ノードがデータを同時に送ることで起こる衝突が発生しないという利点があります。

リング型を取るプロトコルは、トークンリングやFDDIなどです。

トークンリングやFDDIとは、LAN規格です。
イーサネットを学べばいいと言いましたし、イーサネットはスター型なので、リング型は知っている程度で結構です。

2-1-4.メッシュ型

メッシュ型は、ノードが網の目状に接続されている形態のことです。

メッシュ型は主にネットワーク機器の接続で用いられます。

図のようにルータなどのネットワーク機器で、それぞれが全ての機器と接続されている形態をフルメッシュ型といいます。

フルメッシュ型では、どこかのケーブル、ノードが故障しても別のケーブルやノードを経由して通信を確保することができます。

WANなどでフルメッシュ型をとることが多いです。

2-2.イーサネットはスター型

スター型の説明でも言いましたが、イーサネットはスター型の接続形態をとります。

イーサネットで動作する、リピータハブやレイヤ2スイッチといった集線装置にノードが接続されます。

リピータハブやレイヤ2スイッチなどのネットワーク機器について知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。

現役エンジニアが解説!今こそネットワーク機器を理解しよう!

3.イーサネットの種類

100BaseTXや1000Base-Tという文字を見たことはありますか?

この100Base-TXや1000Base-TXというのはイーサネットの種類のことです。
数字やアルファベットで、通信速度や通信ケーブルの種類を表しています。

イーサネットの命名規則はIEEE802.3委員会で決めています。
はい、出てきました。IEEE802.3の規格です。従うしかありません。

 

最初の「100」とか「1000」というのは通信速度のことで、単位は「Mbps」です。

[aside]bps

bpsとは、通信速度のこと。
「bit  per  sec」の頭文字をとったもので、「一秒間に何ビット伝送できるか」を表したもの。

[/aside]

例えば、「100Base-TX」なら、一秒間に100Mbitのデータを伝送できるということです。
ただし、伝送速度が10Gbps以上は、「◯◯GBase」と「G」を使います。「10000Base」とは表しません。

次に、「-(ハイフン)」の次の最初のアルファベットは、通信ケーブルの種類を表します。

ケーブルの種類には、T、Fなどがあります。

「T」は「Twisted pair cable」から来ています。ツイストペアケーブルとは、いわゆるLANケーブルのことです。
ツイストペアケーブルの中にも、UTPケーブルとかSTPケーブルとか種類があるのですが、それはまた別の機会でご説明します。

「F」は「Fiber cable」から来ています。つまり、”光ファイバーケーブルを使用する”という意味です。

次に、「-(ハイフン)」の後の二文字のアルファベットは、コード体系を表しています。

コード体系とは、データを符号化する方式のことです。

伝送速度が100Mbpsの場合は、「X」はコード体系が「4B/5Bブロックコーディング」であるということです。

伝送速度が1000Mbpsの場合は、「X」はコード体系が「8B/10Bブロックコーディング」であるということです。

コード体系の話は、本当にイーサネットの事細かな動作まで理解したい場合には必要ですが、ネットワーク構築やネットワーク管理のためには特に必要ありません。
余裕があれば勉強しましょう機会があれば解説したいと思います。

 

規格の見方について理解していただけましたでしょうか?

それでは、現在、主に使われているイーサネットの種類について見ていきましょう。

3-1.ファスト・イーサネット

ファスト・イーサネットとは、伝送速度が100Mbpsのイーサネット規格のことです。

ファスト・イーサネットには、使用するケーブルによって様々な種類がありますが、
現在最も普及しているのは、ツイストペアケーブルを使用した、

100Base-TX

です。

L2スイッチのポート情報を見てると、Fast Ethernetと書いてある場合があります。

その場合は大抵100Base-TXのことです。

3-2.ギガビット・イーサネット

ギガビット・イーサネットとは、伝送速度が1000Mbps、つまり1Gbpsのイーサネット規格のことです。

ギガビット・イーサネットにもいろいろな種類がありますが、
現在最も普及しているのは、ツイストペアケーブルを使用した、

1000Base-T

です。

こちらも、L2スイッチなどのポート情報でGigabit Ethernetと書いてあったら、大抵1000Base-Tのことです。

4.MACアドレス

MACアドレスとは、イーサネットにおいてノード間で通信するための位置情報のようなものです。
各ノードは、それぞれ固有のMACアドレスを持っています。

フレームを送信したい相手のMACアドレスがわからなければ、送信することはできません。

MACアドレスについては別の記事で詳しく解説していますので、こちらをご覧ください。

これだけは知っておくべきMACアドレスの基礎知識

5.イーサネットフレーム

ここではDIXイーサネットのフレームについて解説します。

フレームの中身は図の通りです。

初めのプリアンブルは、OSI参照モデルでいう物理層のためのヘッダです。
そのあとの「イーサネットヘッダ」と書いてある部分が、OSI参照モデルのデータリンク層で処理される情報です。

OSI参照モデルの復習になりますが、データリンク層ではヘッダに加えて「トレイラ」も付加されるのでした。

フレームの中身を一つずつ見ていきましょう。

5-1.プリアンブル(8バイト)

英語で「preamble」とは、「前置き」という意味です。

なので、イーサネットフレームのプリアンブルは、

「ここからイーサネットフレームが始まりますよー」

という前置き部分です。

そのプリアンブル(前置き部分)は8バイトですが、最初の7バイトは、

1010101010

が繰り返されます。

そして、最後の1バイトが、

10101011

です。

先ほども言いましたが、プリアンブルは物理ヘッダです。物理層のための情報です。

物理層がフレームを受信した時に、ちゃんとタイミングを合わせて正確にデータを受信できるようにするための情報です。

具体的には、
フレームを受信した時、プリアンブルの「10」が続いていることで、物理層はフレームを受信したと判断します。
そして、タイミングを合わせます。

そして、最後の「11」がきたら、

「キターッ!よしっ!この後からデータだー!」

というように、その後からフレームの中身(正確には宛先MACアドレス)が始まると解釈します。

5-2.宛先MACアドレス(6バイト)

宛先MACアドレスは文字通り、フレームを送る宛先のホストのMACアドレスです。

フレームを届けたい宛先のMACアドレスを入れることで、ネットワーク機器が宛先ホストまで転送してくれます。

5-3.送信元MACアドレス(6バイト)

送信元MACアドレスも文字通り、フレームを送信するホストもMACアドレスです。

自分がフレームを送る場合、自分のMACアドレスをここに入れます。

5-4.データ(46〜1500バイト)

一つのフレームに入るデータの大きさは最大で1500バイトです。

データは、上位層から受け取った情報がそのまま入ります。TCP/IPではインターネット層からパケットを受け取り、それを単なる“データ”として扱います。

5-5.タイプ(2バイト)

タイプは、イーサネットの上位層のプロトコルを表す情報です。

主な“上位プロトコル”と“タイプの値”は以下の通りです。

5-6.FCS(4バイト)

FCSは、「Frame  Check  Sequence」の略で、フレームのエラーチェックをするための情報です。

エラーチェックをするのは、「宛先MACアドレス」「送信元MACアドレス」「タイプ」「データ」の4つです。

この4つの情報が正しいかを確かめるための情報です。

6.まとめ

いかがでしたでしょうか?

イーサネットは現在最も普及しているLANの規格でした。
そのため、イーサネットを理解していないと、一番身近なネットワークであるLANについて理解することは不可能です。

イーサネットはもっと様々な技術がありますので、それは別の記事で解説したいと思います。

今回の記事で出てきたMACアドレスやL2スイッチなどについて理解したい場合は下の記事をご覧ください。

これだけは知っておくべきMACアドレスの基礎知識 現役エンジニアが解説!今こそネットワーク機器を理解しよう!

それでは今回も最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。

 

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