現役エンジニアが解説!今こそネットワーク機器を理解しよう!

こんにちは、Tomです。

今回は、

「ネットワーク機器」

について解説していきます。

今回の記事では、あなたのこんな疑問を解消していきます。

こんな疑問を解消!
  • ハブとリピータはなにが違うの?
  • コリジョンドメインってなに?
  • スイッチってなにに使われるんですか?
  • ルータとレイヤ3スイッチの違いってなに?
  • ブロードキャストドメインをってどういうもの?

ネットワークに欠かせないネットワーク機器ですが、その種類や用途はさまざまです。

リピータ、ハブ、ブリッジ、レイヤ2スイッチ、ルータ、レイヤ3スイッチ…

これらのネットワーク機器がなんのために使われるのか、どういう動作をするのか、

これから私と一緒に学んでいきましょう。

1.はじめに

 

ネットワーク機器は、OSI参照モデルの階層にしたがって動作してデータを中継する機器のことです。

ゼロから始めるOSI参照モデル基礎講座

各ネットワーク機器が、OSI参照モデルのどの階層で動作するのかは下の図の通りです。

リピータとハブは、物理層で動作してデータを中継します。

ブリッジとレイヤ2スイッチは、データリンク層で動作してデータを中継します。
OSI参照モデルの「レイヤ2」で動作するスイッチだから「レイヤ2スイッチ」と呼ばれるのです。
「L2スイッチ」と呼ぶ人の方が多いかもしれません。

ルータとレイヤ3スイッチは、ネットワーク層で動作してデータを中継します。
OSI参照モデルの「レイヤ3」で動作するスイッチなので、「レイヤ3スイッチ」と呼ばれるのです。
こちらも、「L3スイッチ」と呼ぶ人の方が多いです。

2.リピータ、ハブ

先ほど、リピータとハブは、OSI参照モデルの物理層で動作すると説明しました。

ところでOSI参照モデルの物理層の役割はなんだったでしょうか?

それは、

「ビット列を信号に変換すること」

です。

物理層ではデータ(ビット列)の中身が何であれ、それを変換して、単なる電気信号として扱います。

この電気信号は、ケーブルの中を通っていく過程で信号が減衰したり、ノイズによって波形が歪んだりします。

リピータやハブは、受け取った信号に対して、

  • 減衰した信号を増幅
  • 歪んだ波形を整える

といった処理をして、信号を中継する役割を担っているのです。

ところで、リピータとハブの違いってなんでしょうか?

実はリピータは、2本のケーブルしかつなぐことができません。
「一方から来た信号をもう一方に送る」というしかできないのです。

しかし、ネットワークが発達してきてそれでは困るようになりました。

そのときに作られたのが「ハブ」です。正式には「リピータハブ」といいます。
“リピータの機能をもった”ハブということです。

ハブとは、もともと車輪の中心部にある部品の名前でした。
しかし、そこから派生して、線が集中するものを「ハブ」と呼ぶようになりました。

さまざまな航路が集中する空港を「ハブ空港」といいますが、

ネットワークにおいて、線(ケーブル)が集中する集線装置のことを「ハブ」といいます。

つまり、リピータハブは、複数のケーブルを接続することができるリピータなのです。

図のように、複数のコンピュータを接続して、送られてくる信号をコピーし、増幅・整形して、受信ポート以外のすべてのポートから送信します。

そう、すべてのポートから信号を送信するのです。
なので、そのデータが必要ないコンピュータに対しても無駄にデータを送信してしまいます。

なので「バカハブ」と呼ばれることもあります。正式な名前ではありません。俗称です。

3.コリジョンドメイン

リピータとハブについて説明しましたので、「コリジョンドメイン」について解説することができます。

コリジョンドメインとは、

「電気信号の衝突が伝わる範囲」

のことです。

ハブは、受け取った電気信号を受信ポート以外のすべてのポートから送信する機器でした。

ということは、ハブが送信したポートに接続されたコンピュータがデータを送信していた場合、電気信号同士が衝突してしまいます。

こういうコリジョンが発生すると、そのネットワークの通信効率が著しく低下してしまいます。

その影響を受ける範囲がコリジョンドメインです。

4.ブリッジ、レイヤ2スイッチ

ブリッジとレイヤ2スイッチは、OSI参照モデルのデータリンク層で動作するネットワーク機器です。

ここでもデータリンク層の役割について復習しましょう。

データリンク層の役割は、

「隣接する機器間の通信を可能にすること」

でした。データリンク層でいう隣接する機器とは、同じLAN内の機器のことです。

そして、LAN内はMACアドレスなどの物理アドレスによって機器を識別してデータを送受信するのでした。

 

そのため、ブリッジやレイヤ2スイッチは、フレームの中の宛先MACアドレスを読み取って、そのデータを送るべき機器に転送します。

4-1.ブリッジ

まずは、ブリッジについてお話しします。

ブリッジは送られて来たフレームからMACアドレスを読み取り、自分がもっているMACアドレステーブルと照合して、送るべきポートからデータを送信します。

図のように、ホストAがホストBに対してデータを送信した場合、ハブは受信したポート以外のすべてのポートからデータを送信します。

しかし、それを受け取ったブリッジは、フレームからホストB宛であると判断して、右側のハブにデータを転送しません。同じ側のホストなので、中継する必要がないと判断したからです。

このように、ブリッジはMACアドレスによりフレームのフィルタリング、中継を行なっています。また、ブリッジによりコリジョンドメインが分割されています。

しかし、ブリッジはポートが2つしかなく、異なるセグメントに対してデータを中継するかしないかの判断しかできません。

フレームを宛先のホストまで届けるという機能はレイヤ2スイッチにしかありません。

4-2.レイヤ2スイッチ

レイヤ2スイッチの機能は、ブリッジとほぼ同じです。フレームからMACアドレスを読み取って宛先ホストに転送します。

さきほども言いましたが、レイヤ2スイッチはマルチポートなので、自分に複数のホストを接続することができます。

 

図のように6台のホストが接続されたレイヤ2スイッチがあります。

ホストAが、ホストF宛にフレームを送信した時、レイヤ2スイッチは受け取ったフレームからホストFのMACアドレスを読み取り、自分のMACアドレステーブルと照合します。

そして、ホストFが接続されているポート6に対してフレームを転送します。

このように、レイヤ2スイッチはブリッジとは違い、どのポートにフレームを送信するかまで判断するのです。

MACアドレスについて詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。

これだけは知っておくべきMACアドレスの基礎知識

5.ブロードキャストドメイン

レイヤ2スイッチについて説明したので、「ブロードキャストドメイン」について解説することができます。

ブロードキャストドメインとは、

「ブロードキャストフレームが届く範囲」

のことです。

ブロードキャストフレームとは、LANにおいて全員宛に送信するフレームのことです。

レイヤ2スイッチは、フレームの宛先MACアドレスを読み取り、転送していました。
しかし、その宛先が全員宛であればレイヤスイッチやすべてのポートからフレームを送信します。

図のように、ブロードキャストフレームが届く範囲をブロードキャストドメインといいます。

6.ルータ、レイヤ3スイッチ

ルータ、レイヤ3スイッチはOSI参照モデルのネットワーク層で動作するネットワーク機器です。

ネットワーク層の役割について復習しましょう。

ネットワーク層の役割は、

「異なるネットワーク間の通信を可能にすること」

でした。異なるネットワーク間の通信を行うために、IPアドレスなどの論理アドレスによって機器の位置情報を識別しているのでした。

そのため、ルータやレイヤ3スイッチは、パケットの中の宛先IPアドレスを読み取って、そのデータを来るべきネットワークに転送します。

6−1.ルータ

ルータは、パケットの中の宛先IPアドレスを、自分のルーティングテーブルと照合して、パケットを最適な経路で宛先ネットワークに転送します。

この、最適経路でパケットを転送する処理を「ルーティング」といいます。
ルーティングの際に用いる、宛先ネットワークとポートの対応表を「ルーティングテーブル」といいます。

また、ルータは、

  • イーサネット
  • シリアル
  • ISDN
  • ATM

といったさまざまなインターフェイスを持っており、これにより異なるプロトコル間を中継するゲートウェイの役割を担います。

[aside]ゲートウェイとは
  もともとは「玄関」を意味する英単語。他のネットワークと通信する際に通らなければならない接続ポイントのこと。

プロトコルを変換して、異なるネットワーク間をつなぐ役割を持つ。

[/aside]

 

だいぶカラフルですが、下の図をご覧ください。

 

さまざまなプロトコルのネットワークがルータによって接続されています。

いま、左側のホスト(192.168.10.1)が右側のホスト(192.168.20.1)にパケットを送信したとします。

それぞれのルータは、“192.168.20.0のネットワークは自分のどのポートにつながっているのか”という情報をルーティングテーブルとして持っています。

最初にパケットを受け取ったルータAは、「192.168.20.0宛のネットワークだからポートS0だ」と判断して、ルータC宛ににパケットを送信します。

次にパケットを受け取ったルータBは、「192.168.20.0宛のネットワークだからポートS1だ」と判断して、ルータC宛にパケットを送信します。

そして、最後にパケットを受け取ったルータCは、「192.168.20.0宛のネットワークだからポートE0だ」と判断して、レイヤ2スイッチ宛にパケットを送信します。

こうやって、ルータは受け取ったパケットから宛先ネットワークを読み取り、自分のルーテイングテーブルと照合して、パケットを中継しているのです。

また、パケットを中継するときに、それぞれのプロトコルを変換しながら、宛先の192.168.20.0のネットワークまでパケットを届けます。

IPアドレスについて理解を深めたい方は、以下の記事をご覧ください。

いまさら聞けない!IPアドレスとサブネットマスク

6−2.レイヤ3スイッチ

ルータは、接続するインターフェイスが少ないという特徴があります。

レイヤ3スイッチは、レイヤ2スイッチの機能とルーティング機能を併せ持ったネットワーク機器です。

レイヤ3スイッチは、レイヤ2スイッチの機能を持っているので、ポートの数はルータよりも多いです。
しかし、結局はレイヤ2スイッチの拡張型ですので、イーサネットポートしか持っていません。

異なるプロトコルを変換するというルータの機能は持っていません。
あくまでパケットを転送するルーティングを行うスイッチなのです。

7.まとめ

いかがでしたでしょうか?

ネットワーク機器はいろいろありますが、その機能はOSI参照モデルに当てはめれば、簡単に理解することができます。

やはりネットワーク基本はOSI参照モデルです。

もし、「あんまり理解していなかった」というのならこの機会に復習してみてください。

ゼロから始めるOSI参照モデル基礎講座

それでは、今回も最後まで読んでくださり本当にありがとうございました。

 

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