もう惑わされない!これであなたもL2スイッチとハブの違いを説明できます!

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ネットワークエンジニア
Tom

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「そもそもハブって何をする機械なのかわからない…」

「L2スイッチってよく聞くけど、『L2』ってなに…?」

「リピータハブとスイッチングハブって似たような名前だけど、違いってなに…?」

ネットワークの用語ってわかりづらいですよね・・・。

 

こんにちは!

ネットワークエンジニアのTomです。

今回のテーマは、

「L2スイッチとハブの違い」

です。

 

ネットワークの本を読んでいれば、必ずといっていいほど出てくるのがハブとかL2スイッチといったネットワーク機器。

でも、リピータハブっていったり、スイッチングハブっていったり、L2スイッチっていったり、単なるハブっていったり・・・

「どれとどれが同じもので、それぞれなにが違うの?」

と混乱した経験はありませんか?

 

ネットワークを理解するなら、ネットワーク機器の動作について完璧に理解しておく必要がありますが、
巷の参考書を読んでいると、いろんな呼び方をしていて「結局なにがなんだかわからない!」という状況に陥ってしまいます。

私もネットワークを学び始めた頃は、いろんな用語に翻弄されていました。

しかし、今回の記事を読めば、以前の私のように翻弄されることはありません。

この記事を読んだ後には、

  • 「ハブ」といったら、何ハブのことを指すのか
  • 「ハブ」の機能はどんなものなのか
  • 「半二重通信」「全二重通信」とはどんなものなのか
  • 「L2スイッチ」の「L2」とはなんなのか
  • 「L2スイッチ」の機能は何なのか
  • 「ハブ」と「L2スイッチ」の明確な違いは何なのか

といったことがわかります。

これらのことを理解したあなたは、他のどんな本を読んでも、どんなサイトを見ても、ハブやL2スイッチについて書かれている内容を理解することができます。

それでは一緒に学んでいきましょう。

1.ハブとは?

まずはじめに、「ハブ」について解説します。

ネットワークにおいて「ハブ」といったら大抵は「リピータハブ」のことを指します。

ハブには、他に「スイッチングハブ」というものがありますが、それは後で解説するL2スイッチと同じものです。

「はっ?どういうこと?」

と、混乱してしまいそうですが、

  • 「ハブ=リピータハブ」である
  • 「リピータハブ」と「スイッチングハブ」は別物
  • 「スイッチングハブ=L2スイッチ」である

ということを覚えてください。

これさえ覚えておけば、もう混乱することはありません。

 

それでは、話を戻して、

リピータハブとはどんな機器でしょうか?まずは、その機能からお話します。

1-1.リピータハブの機能

リピータハブは、OSI参照モデルの物理層(レイヤ1)で動くネットワーク機器です。

OSI参照モデルの物理層の役割というのは、

「ビット列を電気信号などに変換する」

ことです。

と、いうことは、

リピータハブは電気信号を扱う機器であるということになります。

 

では、リピータハブは電気信号をどのように扱うのでしょうか?

 

ここで、先ほど出てきたOSI参照モデルの物理層について考えます。

物理層では、ビット列を電気信号や光信号に変換して扱います。

そして、この電気信号というのは、ケーブルを伝わっていく過程で、弱まったり波形が歪んだりします。

この弱まったり歪んだりしてしまった電気信号をそのままにしておけば、
どんどん弱まり歪んでいき、元のデータを復元することができなくなります。

そこで、リピータハブの出番です。

リピータハブは受け取った信号に対して、

  • 弱まった信号を増幅する
  • 歪んだ波形を整える

という処理をして、信号を送信する機器なのです。

 

例えば、下の図のように、リピータハブに4台のホストが繋がれているとします。

この時、1台のホストがデータを送った場合、それを受け取ったリピータハブは、
信号を増幅したり整えたりして、繋がっているすべてのホストに対して信号を送信します。

リピータハブは、単なる電気信号を扱っているので、データが誰宛であるかなんて関係ありません。

電気信号を受け取ったら、受信したポート以外のすべてのポートに送信します。

なにも考えずに、信号を全員に送るので、「バカハブ」と呼ばれることもあります。

1-2.リピータハブは半二重通信

リピータハブは一度に2つ以上の信号を処理することができません。

送られてきた信号を増幅・整形して、受信したポート以外のすべてのポートから送信しますが、
そのときに、他のホストから同時に信号が送られてきたら処理することはできないのです。

なので、

もし同時に2つの信号が送られてきたら、ジャム信号というものを全員宛に送信して、
信号が衝突してしまったことにします。

 

そして、ジャム信号を受信したホストは、

「信号の衝突が起こってしまったから、送るのをやめよう!」

と判断して信号の送信をやめます。

そのため、どれか1台のホストが信号を送信したら、他のホストはそれを受信するまで
自分が信号を送ることはできません。

例えば、

下の図のように、あるホストが信号を送信したタイミングで、別のホストが同時に信号を送信したとします。
そうしたら、もうリピータハブは処理できなくなります。

 

そうすると、リピータハブは信号が衝突したことにして、それをジャム信号で全ホストに知らせます。

 

ジャム信号を受けとったホストは、一定時間待って信号を送信します。

 

このように、2つ以上のホストが同時に信号を送った場合、信号を送ることができなくなってしまいます。
なので、あるホストが信号を送信しているときは、残りの全員は受信することしか出来ません。

そういう、送信か受信かどちらかしかできない通信のことを「半二重通信」と言います。

なので、ハブで接続されたホストは半二重通信しかできないことになります。

2.L2スイッチとは?

次にL2スイッチについて解説していきます。

そもそもL2スイッチはどんな機器か、ご存知ですか?

「うーん、よくわかってないかも」 

という方のために、L2スイッチについて少し解説します。

2-1.L2ってなに?

「スイッチっていうのはなんとなくわかるけど、L2ってなに?」

と思われたかもしれません。

L2スイッチの「L2」とは、「Layer2」の略です。
そして、「Layer、レイヤ」とは、「層、階層」という意味です。

なので、「レイヤ2」は「第二層」ということになります。

 

そして、何の「第二層」なのかというと、「OSI参照モデルの第二層」のことをさします。

「OSI参照モデルの第二層」とは「データリンク層」のことでした。

つまり、L2スイッチはデータリンク層の働きをするネットワーク機器だから、L2スイッチ」というのです。

 

だいぶ回りくどい説明になってしまいましたが、L2の意味、お分りいただけましたでしょうか?

2-2.L2スイッチの機能

「L2の意味はわかったけど、なにをする機器なのか教えて!」

はい、L2スイッチの機能について解説します。

 

先程、L2スイッチはOSI参照モデルのデータリンク層(レイヤ2)の働きをすると説明しました。

ここで、OSI参照モデルのデータリンク層の働きとは、

「LAN内でデータを転送すること」

です。

そして、LAN内でデータを転送するために、「MACアドレス」を用います。

「MACアドレス」というのは、LAN内でホストを特定するための情報です。

ホストを人だとしたら、MACアドレスは戸籍みたいなものです。

戸籍を見れば、どこの誰なのかを特定できます。

同じようにMACアドレスを見れば、どこのホストなのかを特定できるのです。

 

そして、L2スイッチはデータリンク層で機能するネットワーク機器なので、MACアドレスを元にデータを転送します。

これが、L2スイッチの1番の特徴です。

 

L2スイッチは、データの中のMACアドレスを元に、

「送るべき相手にのみデータを転送」

します。

これは、L2スイッチの動きを見てみればわかります。

少し見てみましょう。

 

例えば、下の図のように6台のホストが接続されているとします。

L2スイッチは、下の図のようにMACアドレステーブルという、「ホストとそのホストが繋がれているポートの対応表」を持っています。

例えば、ホストAがホストFに対してデータを送った場合、
データを受け取ったL2スイッチは、MACアドレスからホストF向けのデータであると判断します。

そして、上の図のように、MACアドレステーブルを参照して、ホストFがポート6に繋がっていると判断し、データを転送します。

このように、L2スイッチは送られてきたデータから、誰宛なのかを識別して、
その宛先のホストが繋がっているポートにのみデータを転送するのです。

2-3.L2スイッチは全二重通信

L2スイッチというのは、MACアドレスを基に送るべき相手にデータを送信する機器でした。

そのため、リピータハブのように、受信した信号を他のすべてのポートから送信するなんてことはしません。

なので、同時に2つのデータを受け取っても処理することが可能です。

 

例えば、下の図のように、ホストAがホストBに向けてデータを送信したとします。

この時に、ホストDがホストAに対してデータを送信しても、L2スイッチはちゃんと処理することができます。

そして、ホストAは、ホストBへのデータを送信しながら、ホストDからのデータを受信することができます。

このように、ネットワーク全体として、送信と受信を同時に行うことができる通信を「全二重通信」といいます。

なので、L2スイッチに接続されたホストは全二重通信が可能ということになります。

3.L2スイッチとハブの違い

ここまで読んできて、L2スイッチとハブの違いを何となく理解することはできましたでしょうか?

ここで、2つの機器の違いについてまとめてみます。

表の項目を一つずつ確認していきましょう。

「OSI参照モデル」とは、OSI参照モデルのどの階層の働きをする機器なのかということです。

ハブは物理層、L2スイッチはデータリンク層

という違いがありました。

「信号・データの送信」とは、信号またはデータをどのように送信するかということです。

ハブは、「受信ポート以外の全てのポートに信号を送信する」

L2スイッチは、「MACアドレスを基にして、特定のポートにのみデータを送信する」

という違いがありました。

「通信」とは、どのような通信を行うかということです。

ハブは「半二重通信」、L2スイッチは「全二重通信」

という違いがありました。

L2スイッチとハブの違いはこの三つです。一つずつ見ていけば案外簡単ですよね。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか?

L2スイッチもハブもネットワークを構築する上で使用頻度の高い機器です。

この2つの機器の違いをしっかりと理解した上で、用途に合わせて使い分けられるようになりましょう。

ネットワーク機器全般について理解したい方は、下の記事をご覧ください。

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それでは、今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。